JMA 生産技術研究部会

 社)日本能率協会主催で、主に生産技術畑の中堅社員メンバーが集い、一年に渡って、生産技術一般に関するテーマを策定し、研究しています。毎年ユニークな成果が得られ、発表会で広く公開しています。第19期生産技術研究部会まで参加したテーマの概要を述べます。

■ 第19期 ; 「日本の競争力を上げる為には、 生産技術者は何をすればいいのか?  」として、「生産技術開発力の向上に向けた提言」をしました。日本の競争力は、生産技術開発力にある。その生産技術開発は生産技術者の専任化により強化され、またロードマップからの展開により効率的になるとしました。ここで、生産技術ロードマップのあるべき姿を定義し、策定ステップを提案しました。   

■ 第18期 ; 「生産技術者の理想の姿と、その実現に向けての人材育成のあるべき姿とは?」として、「モノづくり企業の競争力強化のための、生産技術者育成施策の提言」をしました。生産技術者の理想像を分析し、人材育成の実態を把握しました。ゼネラリストとして生産技術者が成長することが必要であり、その具体策を示しました。   JMA レポートは、こちら  ■ 第17期 ; 「グローバル生産下で日本メーカーが勝ち続けるには」として、 「国内拠点の付加価値の向上と維持 〜生産技術開発テーマを効果的に立案するしくみの提案〜 」をしました。

JMA 第20期生産技術部会 最終報告会

 社)日本能率協会主催で、主に生産技術畑の中堅社員メンバーが集い、一年に渡って、生産技術一般に関するテーマを策定し、研究しています。2010年4月16日 第20期生産技術研究部会で報告したテーマの概要を述べます。 日本能率協会(JMA)報告レポートはこちらから

第1分科会 変化・変動に対するフレキシブルな生産方式に関する研究
       〜変種・変量に対してフレキシブルな設備・人の構築・育成〜


1. 一昨年のリーマンショックで、大減産を強いられた会社が多かったのですが、減産対応の限度を超えていました。それで、もう一度フレキシブルということについて考えようというテーマです。
2. 一般には、フレキシブルというとシステムの視点にいきます。この分科会で調べて見ると、変動に対する困りごとは、「設備」・「人」のフレキシビリティー欠如が主な原因だということとなりました。
3. それで、生産技術(屋)として、量変動、品種変動に対応するために、どのようにしたら「設備」・「人」をフレキシブルにできるのを議論しました。
4. 特に、「変動があっても品質が変わらない、という、品質維持力、を確保することが重要である」という視点にたっています。品質トラブルが、フレキシブルに対する阻害要因となっているという困りごとがあるからです。
5. ここでは、この品質維持力のために、「設備」・「人」をどうしたら良いか、という提言をしています。
6. 提言その1として、作業ランク「D:難」以上の高難度作業のみを自働化し、それ以外の作業は自動化しない。 → 難易度の高い工程を優先的に機械化しましょう。
7. 提言その2として、作業ランク「D:難」以上の高難度作業につき「工程強度率」指標で教育レベルを評価し目標管理する。 → 機械化できないのは作業者訓練をして多能工化を目指す。教育の重点は、優先順位の高い工程を「工程強度率」の考え方で選ぶ。

8. 設備投資、教育投資ともに、時間とリソーセスの限られた中で提言1と2の考え方で優先順位をつけることに特徴があります。

第2分科会 真の利益に繋がる生産性向上活動とその成果指標

1. 生産技術として自分たちの業務でのアウトプットがどれだけ会社の利益に貢献しているのかよく分からない。
2. 指標を明確にすれば、会社利益との関係が見えてくるはず。
3. ROAを潜在利益=収益性×効率性 と呼び評価指標と考えた。
4. 生産技術活動を通じて、真の利益を獲得する。

日本能率協会(JMA) 第21期生産技術部会 最終報告会 第1分科会 「グローバル生産における生産技術業務移管の課題と提言」

 社)日本能率協会主催で、2011年4月15日 若手生産技術者が、一年間調査研究し報告した概要を述べます。

第1分科会 グローバル生産における生産技術業務移管の課題と提言

0. グローバル化の進展に伴い、海外拠点は、欧米から新興国市場に移ってきています。これらの海外工場では、日本人スタッフの海外出張などの支援に頼っており、海外工場の自立化が望まれます。拠点によって状況が違っていますが、海外への生産技術の業務移管をどのようにしたらよいかをここで整理・提言しました。

1.海外への生産技術の業務移管には様々な問題点があります。

2.この重要問題点を解決するために掘り下げ、絞り込むことで、4つの重要課題に分類しました。

1.標準化(暗黙知の形式値化) 2.言語 3.コミュニケーションのためのツール、システム整備 4、基礎教育システム です。

3.その4つの視点で、業務移管の成功事例を整理し、以下の「提言」がなされました。

 提言1: 業務を標準化し、日本語、英語で資料を作成する

提言2: 日本語、英語で閲覧できるITシステムを構築する

提言3: 日本と拠点がグローバルイントラネットで同一の情報を共有する

提言4: 先ずは日本をセンターとしてトレーナーに一元的な教育を行うとともに、双方向で常にブラッシュアップしていく

4. 「海外移管の管理サイクル」と名づけたこの4提言のサイクルをスパイラルアップしてあるべき姿に近づけることができると考えます。

5.また、この提言を実践するための実用的な業務フロー案を作成しました。

 答えはひとつではないでしょう。

このテーマには、「国際分業により浮かせた経営資源を新規技術開発につぎ込みたい」「日本でモノづくりを続けたい」という若手生産技術者の思いがあるのです。

基本的に当たり前と思われることをあっさりと、ルーチンとしてやっていこうということが根底にあります。

日本能率協会(JMA) 第21期生産技術部会 最終報告会 第2分科会 「日本企業が勝ち残る為の生産技術者のあるべき姿」

 社)日本能率協会主催で、2011年4月15日 若手生産技術者が、一年間調査研究し報告した概要を述べます。

第2分科会 日本企業が勝ち残る為の生産技術者のあるべき姿

0. グローバル化の進展に伴い、新興国も台頭してきています。日本が勝ち残るために魅力ある製品を早く世に出し続けることが重要です。

1.生産技術としては、”新製品”を”問題なく立上げ・生産開始し続ける”ことが求められます。

2.その生産技術課題として、

 ・早い段階での技術見極めと提案が必要

 ・生産技術レベル向上

 ・試作(要素技術確立)段階での量産性検証の確立度アップ  の課題にほぼ要約。

3.この課題に対し

 ・製品開発初期段階から生産技術が参画

 ・開発段階からの設備の作り込み

 ・重要技術の早期刈り取り  の対策を検討し、その具体策を示すとともに、

4.開発段階での生産技術の参画を実現する組織体系を提案した。生産技術の業務内容に応じて、組織を三つに分極化しようと考えている。

日本能率協会(JMA) 第22期生産技術部会 最終報告会 「”モノ”づくりから”商品”づくりへ」〜世界シェアの拡大に向けた生産技術者のあり方〜

   社)日本能率協会主催で、2012年3月16日 若手生産技術者が、一年間調査研究し報告した概要を述べます。

1.研究の背景

どうすれば世界市場で勝てるのか?

仮説「日本企業のモノづくりにおける国内生産技術の強みを最大化する(世界最強)」

2.現状把握

参加企業11社、自社が共通的に持っている強み≒日本企業の強みと仮定

強みを抽出、各社の違い、キーワード化

INPUTを技術・組織・人材とし、OUTPUTをQCDに強みを分析

  日本企業の強みは、高い「品質」をつくる「技術」と「組織」

3.現状分析

3−1 自社分析日本の生産技術とは

日本は、技術と組織で設計品質、製造品質を両立

品質の強みを高める特徴を4つにまとめた

3−2 勢いのある海外メーカー調査

現代、サムスンと東レについて、品質、技術、組織でベンチマーク 

3−3 原状分析まとめ

日本企業は技術力では劣っていないが商品力で負けている

“モノ”づくりから“商品”づくりへ変革しなければならない

4.提言

先進国向けと新興国向けでモデルを選択する

先進国向けには、従来モデルの高度化

新興国向けには、3Sエンジニアリング

(他社が真似できない独自のコア技術も組み込んで、

組み合わせ設計で商品化する)

5.具体的な施策

技術長屋の構築と生技要件の多様化により商品力を向上する

日本能率協会(JMA)2012年度生産技術マネジメント革新研究会 最終報告会「グローバル生産技術者としてのこれからの役割」

日本能率協会主催で、2013年3月15日 生産技術マネジメント革新研究会 最終報告会が開催されました。

グローバル企業の中堅技術者が、 「グローバル生産技術者としてのこれからの役割」〜マネジメント課題の体系化と長期スパンの要素技術開発への取組み策の研究〜 と題して半年間調査研究したものです。

グローバル展開における海外と国内拠点の生技のあるべき姿を描き、ロードマップの中身の充実とロードマップの策定、運用方法についてあらわしています。

日本能率協会(JMA)2013年度生産技術マネジメント研究会 最終報告会「グローバル生産技術者としてのこれからの役割」

日本能率協会主催で、2014年3月14日 生産技術マネジメント研究会 最終報告会が開催されました。

グローバル企業の中堅技術者が、 「グローバル生産技術者としてのこれからの役割」〜海外で価値ある商品を提供し続けるために生産技術者として必要なことの研究〜 と題して半年間調査研究したものです。

グローバル展開における海外拠点の生技について自立化・自律化の視点で評価し、課題を抽出した。価値ある商品を提供し続けるために生産技術者として必要なことを、ケーススタディーに基づき検討し施策を提示した。

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